日本の似顔絵と海外のものを比べてみると、色々な違いがあって興味深いものです。

海外でも日本のように、個性を強調して描く手法が用いられることがありますが、やはり似顔絵というと写実的なイメージが強く、デフォルメを使用するのは漫画や、新聞などの風刺画に偏った傾向のようです。

とはいえ、似顔絵を描くとなると、写実的であろうとデフォルメであろうと、どうしても目立つ顔のパーツや位置関係が強調されることになります。

ここから、日本人の顔と外国人の顔の造りが根本から違うということを見て取ることができます。
顕著にそれが表れるのが、眉毛と目との距離です。

特に西洋人は眉と目の距離が大変近く、絵に描くとほぼくっついているのではないか、と感じられるほどです。

プロにも役立つ似顔絵の描き方について

日本人は逆に、距離が長くはっきりと目と眉の境があります。もちろん、実際には外国人の目と眉の間の距離はあるのですが、平面に離れているのではなく、立体的なのです。

つまり、眉からまぶたに至る部分がくぼんでいて、真正面から見るとくっついているように見えるのです。

この違いは顔の印象を大きく変えます。
よく「顔が濃い」という表現を用いますが、この「濃い」というのは立体的であるとも言い換えられます。

日本人は顔が平面的でくぼみが少ないのに対し、外国人は上記のようにくぼみが大きく、立体的な顔の造りをしています。

そのため、見るアングルによって表情が変わり、印象が変化します。
外国の似顔絵が正面から描くより、斜めからの目線で描かれるのもそうした理由があるのです。